Google検索広告はキーワードが検索されるたびに、オークションという形式で、そのキーワードに対して入札が行われます。
そしてそのオークションの際に、Googleが利用している指標が「広告ランク」です。
広告ランクはユーザーが検索をするたびに再計算されます。広告ランクが高い順に、ページ上部から広告が表示されます。
広告ランクの構成要素
広告ランクは以下の式で決まります。
入札金額はキーワードの入札上限金額のことです。まずは分かりづらい品質スコアに関して説明します。その後入札金額の決まり方を説明します。
広告の品質スコアとは
広告の品質スコアとは、以下の3要素で構成されます。
- 推定クリック率
- 広告の関連性
- ランディング ページの利便性
推定クリック率
Google公式ヘルプには、推定クリック率について以下のように記載されています。
推定クリック率の主な構成要素は、過去のクリック数と表示回数ということになります。
広告の関連性
広告の関連性とは、ユーザーが検索したキーワードと、設定されている広告がどれだけ関連しているかです。
例えば、「みかん」というキーワードに対し、カメラの広告を設定しても関連性が低いため品質スコアは低くなります。
ランディンページの利便性
LP(ランディンページ:広告のリンク先のページ)の利便性に関して、Google公式ヘルプには以下のように記載されています。
ページの関連性は、ユーザーが検索したキーワード・設定されている広告にどれだけ関連しているかになります。
関連していないケースは以下のようになります。
特定の商品を探しているユーザーには具体的なコンテンツを表示:
例 ラップトップの広告をクリックしたユーザーに、デスクトップやパソコンの一覧を表示しても喜ばれない
商品を見比べたいユーザーには一般的なコンテンツを表示:
例 パソコンを探しているしているユーザーに、特定のパソコンのページを表示しても喜ばれない
商品やサービスの説明をしてから、フォームへの記入を依頼します。
訪問者が店舗や会社の連絡先情報をすぐに見つけられるようにします。
ユーザーに個人情報の入力を求める場合は、その理由と目的を明確に伝えます。
広告などのスポンサー リンクは、ウェブサイトの他のコンテンツと区別します。
操作性は、スマフォやPCで操作しやすいか、ページの読込速度、ページの表示速度で構成されます。
操作性に関してはGoogleのテストサイトを利用することで簡単に改善が図れます。
読込速度はPageSpeed Insights を利用します。
操作性は、モバイルフレンドリーテスト を利用します。
入札金額の決まり方
上限入札価格はそのキーワードの1クリックに対して支払って良い上限金額です。そのため、上限入札金額で入札されるわけではありません。また上限入札価格は、実際に支払う金額でもありません。
入札価格はGoogleの自動入札のロジックで決定されます。
実際に支払う金額は?
実際に支払う金額は以下の計算で求められます。
表示順位直下の広告ランク ÷ 自社の広告品質スコア + 1円
広告主 | 入札価格 | 品質スコア | 広告ランク 入札価格 × 品質スコア |
掲載順位 |
A | 30円 | 2 | 60 | 4位 |
B | 40円 | 2 | 80 | 3位 |
C | 50円 | 4 | 200 | 2位 |
D | 50円 | 5 | 250 | 1位 |
広告主Dは1位のため、その下の2位の広告ランクである広告主Cを参照します。広告主Cの広告ランクは 200 です。
この 200 を、広告主Dの品質スコアの4で割ります。 200 ÷ 4 = 50
この40に1を足した、41 という数字が、広告主Aが実際に支払う金額(41円)となります。
実際に支払う金額
広告主 | 入札価格 | 品質スコア | 広告ランク (入札金額×品質スコア) |
順位 | 実際の金額 |
A | 30円 | 2 | 60 | 4位 | 最低額 |
B | 40円 | 2 | 80 | 3位 | 31円 |
C | 50円 | 4 | 200 | 2位 | 21円 |
D | 50円 | 5 | 250 | 1位 | 41円 |
上記のような金額になります。
しかしながら、他社の品質スコアや入札額も把握することができないため、上記計算方法を知っていても余り役に立ちません。
まとめ
入札価格の部分など、指定する入札戦略戦略によって変わります。また、広告ランクは細かくいうと5つの要素から構成されていますが今回は初心者向けのため、省いて記載しています。
まずは上記に記載した内容を理解していただければ、最初はOKだと思います。